セカンドフラッシュのサンプルが、…

セカンドフラッシュのサンプルが、産地から続々と届き始めました。
中には、堂々たるマスカテルフレーバーのものもいくつかあります。

私の見たところ、本来予想されたピークを迎える前に、少量だけ、とてもよい紅茶が摘まれたということのようです。早生のセカンドというべきでしょうか。これは先週までの天候がすこぶる良かったためです。

天候といえば、ダージリン市街ではここ1週間雨続きでした。
適量の雨はクオリティを押し上げます。しかしもし雨が多すぎる場合には、風味は飛んでしまいます。

今年の作柄が、この1週間の雨によって思わしくないものとなる場合には、今届いているいくつかの良質な紅茶は、稀少なマスカテルとなるでしょう。実際、良かったサンプルの後に摘まれたダージリンの風味は、落ち込んでしまっています。

一方今後の天候次第では、今届いているものよりも良い物が出てくる可能性もあるかも知れません。

買付けが一筋縄でいかないのはいつものこと。
もしジークレフが5種類ぐらいのセカンドフラッシュを買付けるのであれば、現時点で最高の物を必ず抑えておくのですが、今回のものは見送ることにしました。ダージリンの買付けは、こういうギャンブル的な要素がつきものです。賭けに強くないとおいしいダージリンは手に入らない、ということもたまにあります。

産地の息吹 > ダージリン | - | -2004.05.22 Saturday

「茶のこころ」と聞いて、どんなこ…

「茶のこころ」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
おそらく多くの人は、一杯のお茶に込められたおもてなしのこころとか、茶の背景にあるひとつの世界がイメージとして浮かぶことと思います。

お茶というのは不思議な飲み物です。飲み物のひとつ、嗜好品のひとつではあるのですが、ただそれだけにとどまらない。「珈琲のこころ」とか、「ワインのこころ」といわれてもピンとこないのに、「茶のこころ」ということばは自然に感じられます。

茶は、どこかしら目を自分の内面に向けさせる力があるように思います。それがすばらしいお茶であればあるほど、茶と向き合うことを通じて、人は自分のこころと向き合うことができるのです。

しかしその一方で、茶はそれを淹れた人のおもてなしの結晶でもある。それもすばらしいお茶であればあるほど、淹れた人のこころを強く映し出すものでもあります。

淹れた人のこころといただく人のこころが一杯の茶で交差する。
そういうお茶の持つ力が、茶をただの嗜好品を超えた何かに高めているのでしょう。茶道の原点も、もしかしたらこのあたりにあるのではないでしょうか。

トリビア | - | -2004.05.21 Friday

紅茶ファンに朗報です。フォートナ…

紅茶ファンに朗報です。フォートナム&メイソンが日本に上陸するらしいですね。

三越とのジョイントで、10月には1店舗目がオープンするそうです。なるほど直接上陸するなら、今までのことも合点がいきますね。

トリビア | - | -2004.05.21 Friday

今年初めてのセカンドフラッシュが…

今年初めてのセカンドフラッシュが届きました。

さすがに早すぎるので、セカンドのタッチがあるぐらいだろうぐらいに思っていたのですが、テイスティングしてみると既に十分な領域に達しています。セカンドフラッシュ特有のマスカットフレーバーが、上品に香りたち、カップ水色、茶殻のつややはり具合もなかなかのものでした。

この時期はことさら忙しく、おとといは中国茶の第二便、昨日はスリランカのウェストグロウンティが到着しています。これらはもうすぐ発売開始です。

産地の息吹 > ダージリン | - | -2004.05.17 Monday

産地からダージリンセカンドフラッ…

産地からダージリンセカンドフラッシュの第一報が届きました。
弊社はどこの産地についても複数の仕入れルートを確保するポリシーなので、情報も複数もたらされます。しかし、多くの農園では、5月下旬に収穫が始まるとのレポートが先週来たばかりなので、こんなに早いセカンドフラッシュの収穫のスタートは、ちょっと意外です。

しかしまあ、生の情報なんてそんなものだと思ってください。私も実際にテイスティングするまでは、収穫されたその紅茶が、本当にセカンドフラッシュクオリティかどうかは断言できません。逆に昨年のマカイバリのように、摘み始めにピーククオリティが訪れることもあるので、早すぎるということもありません。

そうそう、マカイバリといえば、今年もまたウンカが来襲しているそうですよ。

ウンカが来ると、セカンドフラッシュの収穫のスタートは10日ほど遅れます。これは農園にとってはあまりよい出来事ではないのですが、そのかわりそのあと収穫されるセカンドフラッシュが、極上の出来栄えとなる確率は高まります。

いずれにせよこれは、きちんと手入れをされている有機農園の宿命といえるでしょう。金銭では換えられない価値があるということをよく理解しているマカイバリ農園の経営姿勢は、私も大好きです。無事と幸運を心よりお祈りいたします。

産地の息吹 > ダージリン | - | -2004.05.13 Thursday

最近の茶飲み話のコーナーは、かな…

最近の茶飲み話のコーナーは、かなり詳しい方や、既に紅茶の仕事をされている方、これから紅茶の仕事をしたいと思っている方が読まれていることと思います。私もそういう方に面白がってもらうよう、通常の書籍とかには出てこないような知識とか情報をここに書いています。そこで、そういう状況に甘えて、今日は極めつけのお題をば。

「ポリエステルまたはソイロンのティーバッグで淹れたダージリンは、リーフで淹れたダージリンよりおいしい」

この命題が真であれば、けっこう大ごとではないでしょうか。「ティーバッグでもおいしい」といわれることはあっても、ティーバッグの方がおいしいなんて、今までの常識と正反対だからです。

実は、ジークレフではこれは実証済みです。テイスティングカップを二つ並べて片方はリーフ、片方は同量のリーフをティーバッグの素材のソイロンに入れたものとを比較してみた場合、ティーバッグの方がより香りが立つのです。味も、茶葉が数ヶ月若返ったような印象があります。

みなさんは、この現象を実感されたことはおありでしょうか?
私たちなりにこの現象の起こる原因にはいくつかの仮説を立てていますし、この結果をテトラのティーバッグ素材のトップメーカーの方にもレポートしているのですが、まだ原因を探り当てるには至っていません。

興味のある向きはぜひ一度、実験してみることをオススメします。

なお、蛇足ですが比較するときは、必ず同時に沸騰させたお湯で、まったく同じ条件で抽出してください。「あのとき飲んだダージリンと比べて、このダージリンはおいしい」というような時点の異なる比較は、茶葉自体の比較においては全く意味をなしません。おそらく上記の現象も、同時に行わないと観測できないと思います。

お茶を知る > お茶の豆知識 | - | -2004.05.12 Wednesday

今年のディンブラ、ヌワラエリヤの…

今年のディンブラ、ヌワラエリヤの入港日が今週末と確定しました。
おいしいおいしいと宣伝したヌワラエリヤのマハガストータクオリティ、そしてディンブラのロイノーン農園のものが店頭に並ぶのは、5月20日過ぎになりそうです。これは入荷し次第、メルマガでお伝えします。

一方、中国でも今年の新茶の船積みが進んでいます。こちらは6月に入ってからの入荷となりそうです。

お店からのご案内 > 紅茶 | - | -2004.05.11 Tuesday

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