"El Brezal"のはちみつ、店頭販売スタート

はちみつ
スペイン、バレンシア地方は、たくさんの美味しいものに恵まれています。その中で、今回ご紹介したいのは、この地方随一のはちみつ生産者から取り寄せた極上のはちみつです。

見た目の美しさもさることながらその香りのよさ、味わいの優美さも期待を裏切りません。はちみつはみつばちが採蜜するものだというのに、どうしてこんなに違いが出るのか、不思議なほどです。

写真の五種類の中でも、紅茶ファンに特にお勧めしたいのは左側の2種類。フォレストハニーとマウンテンハニーです。この2種は、濃厚な深い琥珀色、あるいは黒褐色の光沢をもつはちみつで、この黒い色は樹木のはちみつによく見られますが、この2種の場合オーク(樫の木の仲間で、クヌギ、ナラ、カシワもオークです。)を蜜源としていることに由来していると思われます。

紅茶同様、オークはポリフェノールを多量に含み、近年もポリフェノールの薬効から赤ワインのブームに拍車がかかったということがありました。ワインの熟成に使われるオーク樽が、ポリフェノールをワインに供給するからで、ワインの渋み成分はおおむね樽由来のポリフェノールに因ります。

バレンシア地方、あるいはスペイン北部のピレネー山麓にはコルクオークやホルムオークといったオークの森が広がっています。この森はワイン樽やコルクの原料となるだけでなく、そのドングリはイベリコ豚の重要な飼料となっています。そしてエルブレザルのフォレストハニー、マウンテンハニーもまたこの森のオークの花から採蜜されたものです。(言うなれば、このミツバチが媒介して受粉したドングリが、イベリコ豚の風味をもたらし、または大樹となって欧州の多くのワインに使われている木樽となり、赤ワインやウィスキーなどの風味をも育てているのです。)

こうして採取されたはちみつは、どことなくモルティな香りを具え、またほのかな渋みも感じさせます。この深みは、紅茶やワイン同様、はちみつの風味をも向上させ、それが世界的に評価される味わいへと繋がっているのです。ジークレフが、何年にもわたる検討の結果このハチミツを選定したのは、もしかすると必然の結果だったのかも知れません。(ちなみに、この五種のはちみつのうち三種は2012年のグレートテイストアウォードで金賞を獲得しています。)

この2種のはちみつの中で、より濃厚でオークの影響を強く受けているのはフォレストハニーです。一方、マウンテンハニーは、ヘザーやタイム、ローズマリーなど荒野に咲く野草の蜜も同時に採取されるエリアであるため、よりフローラルな香りやハーバルな香りが混ざります。しかしどちらのはちみつにも、ポリフェノールの抗酸化作用や、豊富なミネラル分があります。

このはちみつ、明日9月9日より、ジークレフ各店で発売開始となります。オンラインストアでは、現在発売準備中です。どうぞお楽しみに。

お店からのご案内 > ジャム・コンディメント | - | trackbacks (0)2014.09.08 Monday