ジークレフの店内には、いろいろな…
ジークレフの店内には、いろいろな宝物がありますが、最近お目見えしたのは、マカイバリ農園のガーデンマップです。この地図は、農園内の畑を、区画ごとに詳細に記述したもので、毎日の収穫の際に利用するのが本来の目的です。これは、ありとあらゆる紅茶農園に完備されています。
けれども、マカイバリの地図は一味違います。地図の凡例には、工場や茶樹と並んで、近年導入したメタンガスタンク(これは牛糞に変わる有機農園ならでは発熱設備です。)や、ちょうちょ、とんぼ、そして農園を時折訪れるヒョウまでもが描かれています。
さすが自然と調和するマカイバリ。考えるスケールが違いますね。
けれども、マカイバリの地図は一味違います。地図の凡例には、工場や茶樹と並んで、近年導入したメタンガスタンク(これは牛糞に変わる有機農園ならでは発熱設備です。)や、ちょうちょ、とんぼ、そして農園を時折訪れるヒョウまでもが描かれています。
さすが自然と調和するマカイバリ。考えるスケールが違いますね。
トリビア | - | -2003.07.25 Friday
ジークレフの店内には、いろいろな…
ジークレフの店内には、いろいろな宝物がありますが、最近お目見えしたのは、マカイバリ農園のガーデンマップです。この地図は、農園内の畑を、区画ごとに詳細に記述したもので、毎日の収穫の際に利用するのが本来の目的です。これは、ありとあらゆる紅茶農園に完備されています。
けれども、マカイバリの地図は一味違います。地図の凡例には、工場や、茶樹と並んで、近年導入したメタンガスタンク(これは牛糞に変わる有機農園ならでは発熱設備です。)や、ちょうちょ、とんぼ、そして農園を時折訪れるヒョウまでもが描かれています。
さすが自然と調和するマカイバリ。考えるスケールが違いますね。
けれども、マカイバリの地図は一味違います。地図の凡例には、工場や、茶樹と並んで、近年導入したメタンガスタンク(これは牛糞に変わる有機農園ならでは発熱設備です。)や、ちょうちょ、とんぼ、そして農園を時折訪れるヒョウまでもが描かれています。
さすが自然と調和するマカイバリ。考えるスケールが違いますね。
トリビア | - | -2003.07.25 Friday
昨日にひきつづき、新しいタイプの…
昨日にひきつづき、新しいタイプのダージリンティの話。
今年入荷はしなかったけど、目を引いた紅茶のひとつに、プッタボン農園のクローナルがありました。グレードは特別につけられたわけでなく、ジークレフのファーストフラッシュと同じ、FTGFOP1 Clonal Supreme。
このクローナル、通常のセカンドフラッシュに比べ、かなり発酵を強くしてあるのが特徴。ほとんどアッサムに近いほどでした。とはいえ、ティップがシルバーからゴールデンに変化するまでではなく、赤ワインのようなきれいな緋色の紅茶でした。(ゴールデンティップになるまで発酵させると、ジークレフが毎年入荷するアッサムセカンドフラッシュとほぼ同じ風味になることがわかっています。)
なぜこの紅茶が目を引いたかというと、それはかなり発酵が強いにも関わらずマスカットフレーバーもとても豊かに感じられたからです。この時期の紅茶は、まず香りに照準を合わせ極限まで香り高い紅茶を目ざしてつくるというのが多いのですが、この紅茶は逆に、まずは甘味の強いダージリンをつくり、もてる余力をすべて香りにつぎ込んだといった感じで、そのコンセプトが珍しかったのでした。
その結果、非常にできのよいセカンドフラッシュの香りと、ダージリンには珍しいくらい強い甘味が、ひとつの紅茶の中に結実し、独特のバランスを実現していました。イメージとしては、タルボ農園や、フグリ、シンブリ農園のティピークローナルを、更にパワーアップさせた感じです。
こうした紅茶が秋冬にかけて、どのように変化をしていくのか、私はとても興味がありました。この紅茶は、たまたま来日していた、インドのテイスターといっしょにテイスティングして意見を求めたのですが、彼もこのような紅茶はあまり見かけないとのこと。ただ、彼の鑑定では、この紅茶に最高級の価格をつけることはできないとのことでした。(この辺は、見識あるテイスターでも意見が分かれる部分なのです。)
実際にはこの紅茶は、われわれの手元にサンプルが届いたときには、既に非常な高値で落札されたあとで、今のところ国内に入荷したという話は聞きませんが、もし農園サイドが、今年の試みを成功と判断するのなら、来年また、同じような紅茶が生産されることでしょう。
今年入荷はしなかったけど、目を引いた紅茶のひとつに、プッタボン農園のクローナルがありました。グレードは特別につけられたわけでなく、ジークレフのファーストフラッシュと同じ、FTGFOP1 Clonal Supreme。
このクローナル、通常のセカンドフラッシュに比べ、かなり発酵を強くしてあるのが特徴。ほとんどアッサムに近いほどでした。とはいえ、ティップがシルバーからゴールデンに変化するまでではなく、赤ワインのようなきれいな緋色の紅茶でした。(ゴールデンティップになるまで発酵させると、ジークレフが毎年入荷するアッサムセカンドフラッシュとほぼ同じ風味になることがわかっています。)
なぜこの紅茶が目を引いたかというと、それはかなり発酵が強いにも関わらずマスカットフレーバーもとても豊かに感じられたからです。この時期の紅茶は、まず香りに照準を合わせ極限まで香り高い紅茶を目ざしてつくるというのが多いのですが、この紅茶は逆に、まずは甘味の強いダージリンをつくり、もてる余力をすべて香りにつぎ込んだといった感じで、そのコンセプトが珍しかったのでした。
その結果、非常にできのよいセカンドフラッシュの香りと、ダージリンには珍しいくらい強い甘味が、ひとつの紅茶の中に結実し、独特のバランスを実現していました。イメージとしては、タルボ農園や、フグリ、シンブリ農園のティピークローナルを、更にパワーアップさせた感じです。
こうした紅茶が秋冬にかけて、どのように変化をしていくのか、私はとても興味がありました。この紅茶は、たまたま来日していた、インドのテイスターといっしょにテイスティングして意見を求めたのですが、彼もこのような紅茶はあまり見かけないとのこと。ただ、彼の鑑定では、この紅茶に最高級の価格をつけることはできないとのことでした。(この辺は、見識あるテイスターでも意見が分かれる部分なのです。)
実際にはこの紅茶は、われわれの手元にサンプルが届いたときには、既に非常な高値で落札されたあとで、今のところ国内に入荷したという話は聞きませんが、もし農園サイドが、今年の試みを成功と判断するのなら、来年また、同じような紅茶が生産されることでしょう。
産地の息吹 > ダージリン | - | -2003.07.24 Thursday
ダージリンの丘では、伝統的なオー…
ダージリンの丘では、伝統的なオーソドクス製法に力を入れつつ、あたらしいお茶を作り出す努力も日夜続けられています。中でも今年入荷はしなかったものの、注目すべきお茶に、ナグリ農園のナチュレールがあります。この紅茶は従来の一芯ニ葉で摘むかわりに一芯三葉で茶摘みを行います。
一芯三葉というと、紅茶では収穫量を増やすために質を低下させるオペレーションとしてネガティブに捉えられがちですが、このお茶はもっと意欲的に一芯三葉をとららえています。すなわち、3枚目の葉のもつ風味をきちんと引き出すことにより、今までと違うタイプのダージリンティを作ろうとしているのです。
一芯三葉で摘まれて、素晴らしい風味を醸し出しているお茶の代表は、安渓の銘茶、鉄観音です。最高の鉄観音は、中国では信じられないような高値で取引されることもしばしばで、もしダージリンでも一芯三葉で今の紅茶以上の風味を引き出せればこんなによいことはありません。
ナチュレールについて言えば、茶液は、通常期のダージリンよりは既に風味がありました。まだまだ最高級のセカンドフラッシュには及ばないとはいえ、茶殻にはとてもよいマスカットフレーバーが感じられます。この香りを茶液にまで引き出すことができれば、それはもう新次元のダージリンといえます。
今までもいろいろな「ニュータイプ」のダージリンがお目見えしてきましたが、このナチュレールは、単に形に凝ったりとか、目先を変えただけのものとは違う本格派といえます。既に形になっているとは思いますが、今後、更に改良を重ね、芸術の域まで高めてくれればと、願ってやみません。
一芯三葉というと、紅茶では収穫量を増やすために質を低下させるオペレーションとしてネガティブに捉えられがちですが、このお茶はもっと意欲的に一芯三葉をとららえています。すなわち、3枚目の葉のもつ風味をきちんと引き出すことにより、今までと違うタイプのダージリンティを作ろうとしているのです。
一芯三葉で摘まれて、素晴らしい風味を醸し出しているお茶の代表は、安渓の銘茶、鉄観音です。最高の鉄観音は、中国では信じられないような高値で取引されることもしばしばで、もしダージリンでも一芯三葉で今の紅茶以上の風味を引き出せればこんなによいことはありません。
ナチュレールについて言えば、茶液は、通常期のダージリンよりは既に風味がありました。まだまだ最高級のセカンドフラッシュには及ばないとはいえ、茶殻にはとてもよいマスカットフレーバーが感じられます。この香りを茶液にまで引き出すことができれば、それはもう新次元のダージリンといえます。
今までもいろいろな「ニュータイプ」のダージリンがお目見えしてきましたが、このナチュレールは、単に形に凝ったりとか、目先を変えただけのものとは違う本格派といえます。既に形になっているとは思いますが、今後、更に改良を重ね、芸術の域まで高めてくれればと、願ってやみません。
産地の息吹 > ダージリン | - | -2003.07.23 Wednesday
昨日の茶飲み話で、茶葉を食べてみ…
昨日の茶飲み話で、茶葉を食べてみる話をしました。
茶葉を部位ごとに噛んでみると、ティップにはティップの風味、第一葉には第一葉の風味というのがあります。
ダージリンに関して言えば、ティップはアボガドのような風味がします。この部分は、とても香りがよく、それゆえにこの部分だけを集めたシルバーティップという紅茶はとても珍重されるのだ、と説明されています。
ためしにいろいろな産地のシルバーティップの風味を比べてみると、やはり産地の個性がある程度は出るものの、どれもシルバーティップの風味だな、と感じられます。
ということは逆に、産地の個性を作り出しているのはむしろ第一葉以下の部分というわけですね。
旬のダージリンやアッサムについては、ティップが多量に含まれているものは、少ないものに比べるとやはり高値で取引されているのですが、私見としては、ティップを多少選り分けられているものの方が、風味が増すものもあると思っています。(今回入荷したアッサムセカンドフラッシュがそんな紅茶です。)
昔、ダージリンの農園で、長年名マネージャーとして君臨してきたムキア氏と話した際、彼は、最も風味がよいのは、第一葉と、第一葉と第二葉の間の茎の部分だと話していました。
今まで国内で、できあがった紅茶葉の部位について語る文章をみたことはありませんが、出来上がった紅茶は、確かにさまざまな部分から構成されています。もし興味があれば、お手持ちの紅茶(OPタイプのダージリンかアッサムがよいでしょう。)でお試しになってみてはいかがですか。
茶葉を部位ごとに噛んでみると、ティップにはティップの風味、第一葉には第一葉の風味というのがあります。
ダージリンに関して言えば、ティップはアボガドのような風味がします。この部分は、とても香りがよく、それゆえにこの部分だけを集めたシルバーティップという紅茶はとても珍重されるのだ、と説明されています。
ためしにいろいろな産地のシルバーティップの風味を比べてみると、やはり産地の個性がある程度は出るものの、どれもシルバーティップの風味だな、と感じられます。
ということは逆に、産地の個性を作り出しているのはむしろ第一葉以下の部分というわけですね。
旬のダージリンやアッサムについては、ティップが多量に含まれているものは、少ないものに比べるとやはり高値で取引されているのですが、私見としては、ティップを多少選り分けられているものの方が、風味が増すものもあると思っています。(今回入荷したアッサムセカンドフラッシュがそんな紅茶です。)
昔、ダージリンの農園で、長年名マネージャーとして君臨してきたムキア氏と話した際、彼は、最も風味がよいのは、第一葉と、第一葉と第二葉の間の茎の部分だと話していました。
今まで国内で、できあがった紅茶葉の部位について語る文章をみたことはありませんが、出来上がった紅茶は、確かにさまざまな部分から構成されています。もし興味があれば、お手持ちの紅茶(OPタイプのダージリンかアッサムがよいでしょう。)でお試しになってみてはいかがですか。
お茶を知る > お茶の豆知識 | - | -2003.07.23 Wednesday
紅茶葉は、同じように見えてよく見…
紅茶葉は、同じように見えてよく見るといろいろな部分が含まれています。芯芽もあれば、第一葉、第二葉もあり、茎も少なからず含まれています。
最近読んだ文章で、なぜ茎をとりのぞかないのかという問い合わせに対し、取り除くと非常にコストがかかり、小売価格を圧迫してしまうのだという説明がありました。
そうかも知れませんが、ちょっと待って。
ためしに紅茶葉に含まれる茎を、歯で噛んでみてください。
どうです?おいしいでしょう。
実は茎は、立派な紅茶の一部なのです。緑色の茎はもちろん、褐色に変化した茎でも、よほど太くなければ大丈夫。その紅茶の味と香りをつくりだすのに、ちゃんと役立っているんです。
もっというと、芯芽と、第一葉、第二葉、先端の茎、第ニ葉の下の茎では、微妙に味と香りが違います。それぞれの部位で、含まれている成分が違うんですね。
そんなわけで、茎もなくてはならない紅茶葉の一部です。どうぞ安心してお飲みになってください。
最近読んだ文章で、なぜ茎をとりのぞかないのかという問い合わせに対し、取り除くと非常にコストがかかり、小売価格を圧迫してしまうのだという説明がありました。
そうかも知れませんが、ちょっと待って。
ためしに紅茶葉に含まれる茎を、歯で噛んでみてください。
どうです?おいしいでしょう。
実は茎は、立派な紅茶の一部なのです。緑色の茎はもちろん、褐色に変化した茎でも、よほど太くなければ大丈夫。その紅茶の味と香りをつくりだすのに、ちゃんと役立っているんです。
もっというと、芯芽と、第一葉、第二葉、先端の茎、第ニ葉の下の茎では、微妙に味と香りが違います。それぞれの部位で、含まれている成分が違うんですね。
そんなわけで、茎もなくてはならない紅茶葉の一部です。どうぞ安心してお飲みになってください。
お茶を知る > お茶の豆知識 | - | -2003.07.22 Tuesday
スリランカからウヴァシーズンの第…
スリランカからウヴァシーズンの第一報が入ってきました。現在のところ、まだ天候は香りをはぐくむのに最適とはいえず、八月中旬から下旬ごろにクオリティシーズンとなる見込みだとのこと。
とはいえ、もうすぐ最初のウヴァのサンプルが届くことになっています。結果はテイスティング次第お知らせしますね。
とはいえ、もうすぐ最初のウヴァのサンプルが届くことになっています。結果はテイスティング次第お知らせしますね。
産地の息吹 > スリランカ | - | -2003.07.21 Monday