今年は大雨の日が多いですね。今日…

今年は大雨の日が多いですね。今日の雨を眺めていて、中国に買付けに行って肝を冷やしたことを思い出しました。

中国でも最近は、高速道路が整備されてきて、遠距離でも快適に旅が楽しめます。けれどそれは晴天での話。今日のような雨の日は、とても快適とはいえない恐怖の体験を強いられます。

というのは中国では、雨天の高速道路で速度を落とすということをほとんどしないようなのです。前回の買付けの時、帰国便の搭乗のために、空港へと向かったときもやはりほとんどの車が120km/hオーバーで、打ち付ける豪雨の中をかっ飛ばしていました。

果たして大丈夫なのかと思っていると、道々追突してクシャクシャになった車が道の真ん中に停まっています。しかも10分に一回ぐらいの割合でそういう光景に出くわすんですよね。

海外で買付けに行くと、ときどき思いもよらぬことに出くわすのですが、中国は特に急速に近代化が進んでいるだけあって、意外な落とし穴が口をあけていることがあります。慣れてくると、だんだんそういうことに勘がはたらくようにはなってくるんですけどね。

- | - | -2004.09.10 Friday

先日、おかげさまでシルバーティッ…

先日、おかげさまでシルバーティップスが完売しました。
好評だったので、この秋はゴールデンティップスを入荷してみようかと考えています。希少なゴールデンティップスも、いくつかの産地でつくられていますが、どこの産地の物も手間を掛けて丁寧につくられたという点ではかわりありません。

早ければ10月にも優れた職人の手によるゴールデンティップスをご紹介できる見込みです。お楽しみに。

お店からのご案内 > 紅茶 | - | -2004.09.04 Saturday

待ちに待った旬のウヴァが、東京港…

待ちに待った旬のウヴァが、東京港に入港した模様です。昨年はまだこの時期は買付けも決定していなかったことを考えると、今年は早いですね。日本に関していえば、台風のシーズンも前倒しですし、いわし雲なんか6月から観測できました。秋を告げるウヴァの入荷が早くても当然かも知れません。

風が涼しくなってくるとともにジークレフ店頭のお茶にも変化が現れてきました。キャッスルトン農園のダージリンは熟成が進み、風味と甘味が更に増してきました。

マハガストータのヌワラエリヤも、甘い熟成香が混じるようになりました。このお茶、夏は夏らしい爽やかさを湛え、秋の訪れとともに落ち着きを増すという移りゆく季節を知る銘茶です。

プーアル茶についても、今年入荷した黄印の七子餅茶が、すでにまろやかみを湛え飲みやすくなってきました。このお茶は、餅茶(生茶)1枚が357gで1890円と、かなりのお値打ちです。吉祥寺店で試飲可能ですので、よろしければ若いプーアル茶の風味のよさを愉しみにいらしてください。

お店からのご案内 > 紅茶 | - | -2004.09.03 Friday

最近、茶のみ話をあまり更新してい…

最近、茶のみ話をあまり更新していませんでした。
実は8月は体調が思わしくなく、若干舌と鼻に違和感を感じていたんです。ほとんどの紅茶や中国茶のテイスティングには問題のない程度だったんですが、ダージリンだけは甘みと香りの一部がきちんと判別できなかったんですよね。おそらくもうすぐ回復するとは思うのですが・・・。

おいしいものをおいしくいただくにも、健康でなくてはならないのですね。ウヴァの買い付けが終わったあとでよかったです。

お店からのご案内 > 紅茶 | - | -2004.08.29 Sunday

ウヴァのピーククオリティについて…

ウヴァのピーククオリティについての続報です。
今年のウヴァについては、アイスレビーなど一部の農園では、7月中にピークを迎えましたが、8月に入り、チェルシーやボンバガーラウヴァなど、今年は今までみかけなかった名園のクオリティが上がってきたようです。チェルシー農園は、ちょっとディンブラよりのフルーティなウヴァを作る農園です。ボンバガーラは、マルワタバレーの縁に立地する農園で、その立地上の特性から、幸運なことに2〜3月のディンブラシーズンにもクオリティがよくなることで知られています。

あと、ショウランズ(Shawlands)農園の大きな葉のロットは、安定してよい出来を保っています。今年のこの農園のOP、OP1グレードは、長時間抽出するとまろやかな中にさわやかなウヴァフレーバーを宿す魅惑的な紅茶に仕上がっています。市中ではあまり見かけない農園かも知れませんが、ここも名園のひとつです。吉祥寺の水では、抽出時間を6分以上とらないと、この農園の個性が発揮できないため、今年はご紹介することが出来ませんが、いずれ機会を見つけて入荷してみようと思います。

ジークレフのアイスレビーについては、もうコロンボの港を発ちました。ウヴァのトップガーデンであるアイスレビーの、オブラートに包まれた苦味と純粋なメンソールフレーバーという個性が私は大好きなのですが、今年はまさに私の理想とするウヴァをご紹介できる見込みです。

産地の息吹 > スリランカ | - | -2004.08.20 Friday

今回のウヴァの買い付けにあたって…

今回のウヴァの買い付けにあたっては、実はOPタイプのような葉の大きいものに力を入れて探していました。今年のヌワラエリヤシーズナル、マハガストータクオリティが実に魅力的なお茶で、OPのよさを再認識させられたからです。

ディンブラ・ニルギリ・ヌワラエリヤのおのおのの産地でOPなりのよさが出るのなら、ウヴァでも同様に、BOPとは違ったよさが出てくるに違いないと思ったのですが、今までのところ、やはり最も良かった方から3つはすべてBOPでした。(ちなみにその三つは、アイスレビー、ハイランズ、ハイランズでした。)

ウヴァに関しては、そもそもの風味の主成分がサリチル酸メチルであることも関係しているのだと思うのですが、OPにしたときの良さよりも、揉みが弱くなる欠点の方が先に出てしまう確率が高いようです。

今年はもうアイスレビー農園のものに買い付けを決めましたが、来年もまた少し模索してみようと思います。

産地の息吹 > スリランカ | - | -2004.08.14 Saturday

先日、お客様からベストティーにつ…

先日、お客様からベストティーについて問い合わせを受けました。
もう何度も問い合わせを受けていることなのでここにも書きますが、「ベストティー」なる賞はインドにもスリランカにも存在しません。(中国には金賞茶が存在します。)

ためしにベストティーで検索してみると、いろいろなところで「権威あるテイスターが選んだ」とか、そのような触れ込みを見かけるのですが、どうしてこのようなことになったのやら。

前にも書きましたが、中国茶や台湾茶、あるいは日本茶のように、生産国が消費国であり、価値観の基準がはっきりしている場合には、どれが一等賞を決めるという心性は理解しやすいことでしょう。

しかし、インドやスリランカの紅茶のように、世界市場を相手にしていて、その地域によって嗜好がまったく異なることを熟知している環境では、そうはなりません。

「何が一番かは、人によって異なる」という基本姿勢を堅持しているのです。

ですから、コンペのようなことは行いません。品評会自体は実は行われているのですが、これはまさしく、作り手と買い手が品評をする「テイスティングセッション」なのです。

お互いの個性を尊重し、優劣をつけずにおくのと、明確な基準を設け優秀者を表彰するのと、どちらがよいかは一言では片付けられませんが、インドやスリランカの作り手は自分がつくりたいお茶を作っているのであって、ある基準に従って「より秀でた」お茶を作っているわけではありません。だからダージリンやウヴァのマルワタバレーの農園では、みんなが自分が一番だと思っているし、みんなが自分のお茶に胸を張っているわけです。

ちなみにジークレフの評価基準は、「作り手自身が作りたいと思っている理想のお茶にどれだけ近づけたか、あるいはそれを超えられたか?」、すなわち首尾一貫性です。

お茶を知る > お茶の豆知識 | - | -2004.08.14 Saturday

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