セールの品から ダージリンファーストフラッシュ2種
今年の春、ジークレフでは、熟成感のあるファーストフラッシュということで、シンブリ農園"Classic Clonal"と、バラスン農園"Ch Classic"をご紹介しました。
そして、この2つのダージリンファーストフラッシュが収穫されてから、そろそろ半年が経過しようとしている今、まさにこれらの紅茶はその真価を発揮しているように思われます。
昨今のダージリンファーストフラッシュは、ほんの数ヶ月のうちに飲みきらなくては風味が衰えてしまうものが非常に多く、ジークレフとしてはそれで「旬の紅茶」と呼べるのかという疑問を呈してきました。本来紅茶の旬(緑茶でもそうです)というのは、それから一年間を通じ、流通しているものの中でもっとも美味しいものでなくてはならないと考えているからです。
食欲の秋セールでぐっとお求めやすくなったこの機会に、「本来の(=以前はあたりまえにこうであった)」ファーストフラッシュの味わいをお楽しみください。
そして、この2つのダージリンファーストフラッシュが収穫されてから、そろそろ半年が経過しようとしている今、まさにこれらの紅茶はその真価を発揮しているように思われます。
昨今のダージリンファーストフラッシュは、ほんの数ヶ月のうちに飲みきらなくては風味が衰えてしまうものが非常に多く、ジークレフとしてはそれで「旬の紅茶」と呼べるのかという疑問を呈してきました。本来紅茶の旬(緑茶でもそうです)というのは、それから一年間を通じ、流通しているものの中でもっとも美味しいものでなくてはならないと考えているからです。
食欲の秋セールでぐっとお求めやすくなったこの機会に、「本来の(=以前はあたりまえにこうであった)」ファーストフラッシュの味わいをお楽しみください。
お店からのご案内 > お買い得情報 | - | trackbacks (0)2008.10.04 Saturday
おいしい紅茶の淹れ方
おいしい紅茶の淹れ方についてまとめてみました。ずいぶん前にこのブログで、産地別のお茶の淹れ方をまとめたことがありますが、それとはまた違った角度からまとめてあります。従来の淹れ方の記述とはちょっと違うことも書いていますので、もしよろしければご一読ください。
基本の淹れ方
1.お湯を沸かす。グラグラと沸くまで沸かしましょう。
・沸かす温度は95℃がよい、100℃がよい等の意見がありますが、温度が低くて失敗することはあっても、高くて失敗することはありません。
・水は、ミネラルウォーターを使用する必要はありません。水道水に簡単な浄水器を通すぐらいで十分です。高価な浄水器の中には、Phを変えたり、軟水化するものがありますが、そのような機能がついていると美味しく入りにくい茶葉もあります。
・濃さは170ccに2g程度がオススメですが、水質によって若干適量が異なります。
2.茶葉をポットに投入し、適量の熱湯(2gにつき170cc程度)を注ぎ、ポットにティーコジーなどをかけて、一定時間保温しながら抽出します。
・ダージリン、アッサムなどの大きな茶葉(FTGFOP1など)は5〜7分。スリランカ産の細かい茶葉(BOP,PEK,FBOPなど)は3〜4分ぐらい蒸らすのがおすすめです。
・渋みを出さず、繊細な風味を醸し出したい場合、少々茶葉の量を少なくし、長めの抽出時間をとるのがおすすめです。
・逆に、急ぐときは茶葉の量を多く、抽出時間を短くする方法もあります。若干硬めの味になります。
・ポットの形は、縦長よりも平たい形のものがオススメです。より甘く、まろやかな味わいになります。
3.なるべくカップを事前にお湯を通すなどして温めた後、お茶を注ぎます。
・カップに注いだときに色が同じなら、味の濃さも同じです。複数のカップに注ぎ分けるときは色が同じになるようにしましょう。
・美味しかったときの色を憶えておくと、その次から失敗なく上手に淹れられます。
・最後の一滴まで注ぎきる必要はありません。一杯目を飲み終わった後、ポットの中に残る濃い紅茶は、カップにお湯を足して薄めればとても美味しくなります。ただし一杯目の抽出の時に濃すぎると、お湯を足しても上手に味が直らないことがあります。
ミルクティについて
・ミルクティにするときは、低温殺菌牛乳を使用すると、香りのよいミルクティが楽しめます。
・ミルクは常温程度でもよいですが、温めるのであれば60℃程度までがおすすめです。
・色の薄い紅茶(旬のダージリン、ヌワラエリヤなど)でミルクティを作る場合、ミルクは控えめにすると紅茶の香りを下支えしてくれます。
・クリーミーで熱々のミルクティや、煮出しのミルクティを楽しみたいときは、低温殺菌牛乳にこだわる必要はありません。乳脂肪分の高いものを選びましょう。
中国・台湾の紅茶について
・キームン、雲南などの中国の紅茶は、170ccに対し、茶葉5gで1分間抽出、ないし茶葉3.5gで2分間抽出など、濃い目で短めの抽出を行うことにより、より優美な味わいになるものが数多くあります。この場合、2煎、3煎目も美味しくはいります。
・この抽出を行う場合、蓋碗や茶壷を使用するのがオススメです。日本茶用の急須でもおいしくはいります。
基本の淹れ方
1.お湯を沸かす。グラグラと沸くまで沸かしましょう。
・沸かす温度は95℃がよい、100℃がよい等の意見がありますが、温度が低くて失敗することはあっても、高くて失敗することはありません。
・水は、ミネラルウォーターを使用する必要はありません。水道水に簡単な浄水器を通すぐらいで十分です。高価な浄水器の中には、Phを変えたり、軟水化するものがありますが、そのような機能がついていると美味しく入りにくい茶葉もあります。
・濃さは170ccに2g程度がオススメですが、水質によって若干適量が異なります。
2.茶葉をポットに投入し、適量の熱湯(2gにつき170cc程度)を注ぎ、ポットにティーコジーなどをかけて、一定時間保温しながら抽出します。
・ダージリン、アッサムなどの大きな茶葉(FTGFOP1など)は5〜7分。スリランカ産の細かい茶葉(BOP,PEK,FBOPなど)は3〜4分ぐらい蒸らすのがおすすめです。
・渋みを出さず、繊細な風味を醸し出したい場合、少々茶葉の量を少なくし、長めの抽出時間をとるのがおすすめです。
・逆に、急ぐときは茶葉の量を多く、抽出時間を短くする方法もあります。若干硬めの味になります。
・ポットの形は、縦長よりも平たい形のものがオススメです。より甘く、まろやかな味わいになります。
3.なるべくカップを事前にお湯を通すなどして温めた後、お茶を注ぎます。
・カップに注いだときに色が同じなら、味の濃さも同じです。複数のカップに注ぎ分けるときは色が同じになるようにしましょう。
・美味しかったときの色を憶えておくと、その次から失敗なく上手に淹れられます。
・最後の一滴まで注ぎきる必要はありません。一杯目を飲み終わった後、ポットの中に残る濃い紅茶は、カップにお湯を足して薄めればとても美味しくなります。ただし一杯目の抽出の時に濃すぎると、お湯を足しても上手に味が直らないことがあります。
ミルクティについて
・ミルクティにするときは、低温殺菌牛乳を使用すると、香りのよいミルクティが楽しめます。
・ミルクは常温程度でもよいですが、温めるのであれば60℃程度までがおすすめです。
・色の薄い紅茶(旬のダージリン、ヌワラエリヤなど)でミルクティを作る場合、ミルクは控えめにすると紅茶の香りを下支えしてくれます。
・クリーミーで熱々のミルクティや、煮出しのミルクティを楽しみたいときは、低温殺菌牛乳にこだわる必要はありません。乳脂肪分の高いものを選びましょう。
中国・台湾の紅茶について
・キームン、雲南などの中国の紅茶は、170ccに対し、茶葉5gで1分間抽出、ないし茶葉3.5gで2分間抽出など、濃い目で短めの抽出を行うことにより、より優美な味わいになるものが数多くあります。この場合、2煎、3煎目も美味しくはいります。
・この抽出を行う場合、蓋碗や茶壷を使用するのがオススメです。日本茶用の急須でもおいしくはいります。
お茶を知る > 淹れ方・楽しみ方 | - | trackbacks (0)2008.09.20 Saturday
ダージリンウーロン G clef Speciality
ダージリン ウーロン セリンボン農園 "G clef Speciality"です。

このお茶も、バナスパティ農園の"Kakra Speciality"同様、こちらで製茶の方法を企画して農園で作ってもらうつもりだったのですが、農園に伺ってびっくり。なんと私のために生葉が用意されていて、「ぜひご自身でおつくりください」ということになってしまいました。

そんなわけで、急遽作ってしまったのがこのお茶です。
味わいは既存のダージリンとは異なる、シナモンのような香りを帯びたお茶に仕上がりました。なかなかうまくいったのではないかと思っています。
このお茶も、バナスパティ農園の"Kakra Speciality"同様、こちらで製茶の方法を企画して農園で作ってもらうつもりだったのですが、農園に伺ってびっくり。なんと私のために生葉が用意されていて、「ぜひご自身でおつくりください」ということになってしまいました。
そんなわけで、急遽作ってしまったのがこのお茶です。
味わいは既存のダージリンとは異なる、シナモンのような香りを帯びたお茶に仕上がりました。なかなかうまくいったのではないかと思っています。
産地の息吹 > ダージリン | - | trackbacks (0)2008.09.18 Thursday
アッサムセカンドフラッシュ バナスパティ農園 "Kakra Speciality"
アッサムセカンドフラッシュ バナスパティ農園の"Kakra Speciality"です。

一見すると地味な見栄え。実はウンカ芽が多く含まれる、有機栽培ならではの茶葉です。余計なグレーディングを施していないので、ゴールデンティップは少ないように見えるかも知れませんが、本来の量(一芯二葉摘み)ではこうなるはずです。

ウンカ芽については、この茶殻を見ていただいたほうが判りやすいかも知れません。むしろダージリンのセカンドフラッシュみたいに見えます。
実はこの紅茶、私が製茶の仕方を指定して、農園で特別につくっていただいたものなのです。従来のアッサムとは違う香味を求めて、ウンカの影響を最も受けた茶葉だけを厳選し、萎凋、揉捻、発酵、火入れなど全ての工程をアレンジしてあります。
特徴としては、ウヴァのようなちょっとスーッっとする香りと、甘いフラワリーな香りが出てきたこと。また味わいも通常のアッサムとは異なる部分が出てきました。ダージリン好き、ウヴァ好きな方にはお試しいただきたいかと思います。
こちらは、店頭では9月13日から、オンラインストアでは9月19日から発売予定です。
参考までに、昨年のメレン農園の画像を掲載してみます。

一見すると地味な見栄え。実はウンカ芽が多く含まれる、有機栽培ならではの茶葉です。余計なグレーディングを施していないので、ゴールデンティップは少ないように見えるかも知れませんが、本来の量(一芯二葉摘み)ではこうなるはずです。
ウンカ芽については、この茶殻を見ていただいたほうが判りやすいかも知れません。むしろダージリンのセカンドフラッシュみたいに見えます。
実はこの紅茶、私が製茶の仕方を指定して、農園で特別につくっていただいたものなのです。従来のアッサムとは違う香味を求めて、ウンカの影響を最も受けた茶葉だけを厳選し、萎凋、揉捻、発酵、火入れなど全ての工程をアレンジしてあります。
特徴としては、ウヴァのようなちょっとスーッっとする香りと、甘いフラワリーな香りが出てきたこと。また味わいも通常のアッサムとは異なる部分が出てきました。ダージリン好き、ウヴァ好きな方にはお試しいただきたいかと思います。
こちらは、店頭では9月13日から、オンラインストアでは9月19日から発売予定です。
参考までに、昨年のメレン農園の画像を掲載してみます。
産地の息吹 > アッサム | - | trackbacks (0)2008.09.12 Friday
スタンダードティの農園名
ジークレフでは、旬の紅茶のほかにお手ごろな価格で安心して楽しめるスタンダードラインの紅茶をご提供しています。このラインについては、ふだん特に農園名を公表することのないラインですが、どんなものを使用しているか気になる方もいらっしゃることでしょう。
実はスタンダードの紅茶についても、シーズナル同様、名園の誉れ高い農園からの紅茶を使用しています。ためしに、現在のラインナップをご紹介しましょう。
ディンブラ BOP:カーカスワールド農園
ウヴァ BOP:ウヴァハイランズ農園
ヌワラエリヤ BOP:コートロッジ農園
キャンディ BOP:ヘルボッデ農園
ルフナ BOP:モラガーラ農園
アッサム Othodox:ギンギア農園
ダージリン FTGFOP1:シンブリ農園
いかがでしょう。ほとんどの農園名は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
スタンダードのラインの紅茶は、以前旬のものとして提供していたものを使用することもありますし、スタンダード用に買付けたものを使用することもありますが、必ずシングルエステートで、信頼の置ける作り手から予算の許す限り質の高いものを買付けています。
ブレンドにはブレンドのよさがありますが、できる限り誰が作ったお茶であるかということにこだわって行きたいというのがジークレフの姿勢です。ですからブレンド(ホテルブレンド・ローズペコーなど)でも、その素材となる紅茶が誰がつくったものであるかということを重視しています。
作り手の顔の見える紅茶を扱っていれば、おのずと食の安全性は確保されますからね。
実はスタンダードの紅茶についても、シーズナル同様、名園の誉れ高い農園からの紅茶を使用しています。ためしに、現在のラインナップをご紹介しましょう。
ディンブラ BOP:カーカスワールド農園
ウヴァ BOP:ウヴァハイランズ農園
ヌワラエリヤ BOP:コートロッジ農園
キャンディ BOP:ヘルボッデ農園
ルフナ BOP:モラガーラ農園
アッサム Othodox:ギンギア農園
ダージリン FTGFOP1:シンブリ農園
いかがでしょう。ほとんどの農園名は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
スタンダードのラインの紅茶は、以前旬のものとして提供していたものを使用することもありますし、スタンダード用に買付けたものを使用することもありますが、必ずシングルエステートで、信頼の置ける作り手から予算の許す限り質の高いものを買付けています。
ブレンドにはブレンドのよさがありますが、できる限り誰が作ったお茶であるかということにこだわって行きたいというのがジークレフの姿勢です。ですからブレンド(ホテルブレンド・ローズペコーなど)でも、その素材となる紅茶が誰がつくったものであるかということを重視しています。
作り手の顔の見える紅茶を扱っていれば、おのずと食の安全性は確保されますからね。
お店からのご案内 > 紅茶 | - | trackbacks (0)2008.09.03 Wednesday
もうすぐ入荷開始 アッサムセカンドフラッシュ
アッサムセカンドフラッシュがもうすぐ到着します。今年はちょっと遅れての買い付けとなりましたが、バラエティに富んだ品揃えをお楽しみいただけるのではないかと思います。
9/6ごろには店頭に並ぶと思います。今しばらくお待ちください。
ちなみに、今年はウヴァの選定もまだ決定していません。
納得のいくものが見つかるまで頑張ります。
9/6ごろには店頭に並ぶと思います。今しばらくお待ちください。
ちなみに、今年はウヴァの選定もまだ決定していません。
納得のいくものが見つかるまで頑張ります。
産地の息吹 > アッサム | - | trackbacks (0)2008.08.29 Friday
土の味

ダージリンの農園を久方ぶりに訪れて、やってみたかったことのひとつに土の味を調べるというのがありました。
有機栽培に移行していく農園が多い中で、土壌の育成にはさまざまな工夫がなされており、農園によってもその方法には違いがあります。その土、実際に口に入れて味を確かめてみて、お茶の味の違いと関連付けられたら面白いと考えたのです。これは、お茶でやっているバイヤーはあまりいないと思いますが、ワインではよく聞く話です。
で、実際にやってみてどうだったか。いくつかの農園の中で、最も「甘い」と感じたのは、サングマ農園とシーヨック農園でした。このふたつについては、甘味と同時に、スーっとする香り(プーアル茶のようなというか樟脳のようなというか、雨上がりに感じられる土の香りそのものです)もありました。
一方、苦いと感じたところはひとつもありませんでした。「農薬漬けになっている土は苦い」といいますが、なんとダージリンでは2002年ごろを境に農薬の使用量は劇的に減っており、除草剤を使っているところもほとんどない状況なのです。

例えば、とあるコンベンショナル(有機ではない)の農園で、"Spray Report"と"Manure Report"を一年半分めくらせてもらったのですが、確かに化学肥料の使用量は極めてわずかでした。その農園では、2002年には1ヘクタールあたり5kgの化学肥料(それとて、日本の農業の平均的な使用量の1/3であり、多いとはいえません。)を使用していたのですが、昨年は1ヘクタールあたり350gしか使用していませんでした。つまり、この5年間で1/15まで使用量を減らしていたのです。
この量はヘクタールあたりで見ると、日本の農業における平均的な使用量の約2%の量でしかありません。しかも、それはダージリンにおいては当たり前のことであり、特にアナウンスするようなことではないというのです。
土の味の話に戻すと、この農園の土も確かに甘いと感じましたが、サングマ、シーヨックの両農園ははっきりと味が違いました。そしてそのサングマ、シーヨックのセカンドフラッシュは、ジークレフで入荷したものに関しては、確かにアミノ酸のうまみをとても豊かに感じることができます。そのうまみは、舌の上を茶液が通過するにつれ、唾液腺が刺激されるのが体感できるほどです。
こうしてみていくと、ダージリンの味わいの豊かさは、その裏に確かな裏づけがあると言うことができるでしょう。食の安全性についての意識が高まる昨今、このような真摯な姿勢でつくられた最高のお茶を提供できる幸運を、身にしみて感じています。
産地の息吹 > ダージリン | - | trackbacks (0)2008.08.25 Monday