紅茶の香りをみなさんはどう表現さ…

紅茶の香りをみなさんはどう表現されますか。
ダージリンはマスカットフレーバー。ヌワラエリヤは、夏草を踏みしめたときの草いきれのする香り。でも中にはあまり上品でない表現も聞かれます。

例えばウヴァの香りはサロメチール。キームンはけむり。ラプサンスーチョンに至っては正露丸です。紅茶の香りもこう例えられると形無しですね。

キームンの香りは、スモーキーとはいいますが、よいキームンは別に煙っぽくはありません。産地の人は、バラの香りだと主張します。ラプサンスーチョンだって、正露丸のイメージは、低級なものによる不当な比喩だといえます。最上級のものは、むしろ竜眼(ロンガン)に喩えられるほうが的確でしょう。

でも、ウヴァの香り成分の主たるものは、メチルサリシレート(サリチル酸メチル)。化学的に見ても、サロメチールの喩えも的外れとはいえないんですよね。ちなみにこの成分は、ダージリンのマスカットフレーバーの重要な構成要素でもあります。シャモン農園の夏摘みなどは、わりあいウヴァに近い香りといえますが、メチルサリシレートがたくさん含まれているのかも知れません。

でも、ひとつだけ不思議なことがあります。ウヴァの香りをサロメチールと表現するとき、ひとはきまってそれをほめ言葉に使うのです。

「これはすばらしくサロメチールですね!!」

お茶を知る > お茶の豆知識 | - | -2003.09.21 Sunday

9/15の茶飲み話でお話させてい…

9/15の茶飲み話でお話させていただいた、悩ましい紅茶の入荷が決定しました。理由は、これがオータムナルのファーストインボイスだから。

ネパール産、ウーロンティ、発酵の均一な手揉み仕上げ、秋摘みと、これだけ詞書の多い紅茶も珍しいかもしれません。とはいえ、詞書は重要ではありません。大切なのは味と香り。全ての工程は、この二つに結実してこそ意味があるのです。

さて、このネパールウーロン。果たしてどんな風味の紅茶なのか。空路で入荷しますので、10月中にはみなさんにご紹介できる見込みです。

産地の息吹 > その他のお茶 | - | -2003.09.20 Saturday

なんと嬉しいことでしょう。ついに…

なんと嬉しいことでしょう。ついに旬のウヴァの入荷が決定しました。
しかも、狙い済ましていたアイスレビー農園のピーククオリティ。いわずと知れたウヴァのナンバーワンガーデンです。

先日お伝えしたとおり、昨年の出来を大きく上回るウヴァの魅力満載の一品。これで何とか私たちも専門店としての責任を果たせそうです。

このウヴァシーズナル。まだこれから船積みを経て日本に到着するまでは時間がかかります。そしてまた、この紅茶はその間に、更なる熟成を経るものと思われます。詳しい風味のご説明は、メールマガジンにてお知らせさせていただきます。どうぞお待ちあれ。

産地の息吹 > スリランカ | - | -2003.09.19 Friday

スリランカからのウヴァのサンプル…

スリランカからのウヴァのサンプルも、もうずいぶんたくさん届きました。2003年のウヴァシーズンは、とても遅れはしたものの、マルワタバレーの名園のいくつかは、最終的には昨年を大きく上回る素晴らしい紅茶を産出しました。

ウヴァという産地は、ダージリンと違って、趣向を凝らしてプレミアムティをつくるといったことはあまりありません。そのかわり、茶葉本来の力を引き出すことに全ての努力を傾けます。

私は、ウヴァのそんな実直なところがとても好きで、その魅力を何とかして皆さんにも伝えたいと思っています。ジークレフのウヴァシーズナルも、今週か来週ぐらいには決定することでしょう。

産地の息吹 > スリランカ | - | -2003.09.17 Wednesday

今年は本当に異常気象ですね。スリ…

今年は本当に異常気象ですね。スリランカのウヴァシーズンがひと月も遅れているというのに、インドでは早々とオータムナルが収穫されそうな気配です。

というのも、インドではこの夏、モンスーンの雨がいつもよりもたくさんたくさん降ったから。そのせいで冷え込みが早く、いつもよりも早い秋の訪れとなりそうだというのです。

これはよいことなのでしょうか。オータムナルをいち早く楽しめそうだという点においてはそうです。しかし、残念ながらこのニュースは、ダージリン、アッサムの年間収穫量が減少してしまうということも意味します。

農園経営の立場から言えば、レインティの収穫が落ち込むことは、やはり痛手です。今年の雨季は豪雨に見舞われたため、いくつもの農園で土砂崩れが起きましたが、雨の影響は、止んでも続くのですね。

産地の息吹 > ダージリン | - | -2003.09.16 Tuesday

今日は産地から悩ましい紅茶が届き…

今日は産地から悩ましい紅茶が届きました。それはネパールからの紅茶。Hand rolled OolongとHimalayan Tipsというプレミアムティです。

通常ジークレフでは、こういったプレミアムティには、きわめて厳しい対応をします。ゴールデンティップスの入ったダージリンなどは、よほどのことがない限り見向きもしませんし、ダージリンウーロンもそうです。最近出てきたパールティの類に至っては、ある農園の作り手とけんかまでしてしまいました。

「目先の付加価値より、本当においしいダージリンティをつくってほしい」
それがジークレフの変わらぬ主張です。

ですが、このネパールティはちょっと話が違います。まずジークレフはネパールの紅茶産業を常々応援したいと思っていること。そのくせ、毎年イラムやその他の産地からサンプルをいただきはするのですが、まだ入荷に踏み切ったことがないんです。

それにこの紅茶、手揉みなのにとても上手に製茶してあるんです。最近ダージリンでも、以前よりは上手にハンドロールしてあるものが多くなってはきたのですが、これはそれを上回るかもしれない。それに味も香りもなかなかで、みかけだけのプレミアムティや、クローナル種を使って目先を変えただけの新趣向とは違うんですよね。

ただ、ジークレフ的には、やっぱり機械揉みで王道を進んで欲しい。そんなわけで、現在、悶々と考え中です。

みなさんは、こういった紅茶には興味はありますか。
よろしければ、kawasaki@gclef.co.jpまでご意見をお寄せください。

産地の息吹 > その他のお茶 | - | -2003.09.15 Monday

今日はプーアル茶の話。プーアル茶…

今日はプーアル茶の話。プーアル茶にも、産地があり旬があるとは以前どこかに書きましたが、品種によっても違いがあります。大葉種と小葉種がそれ。紅茶でいうところのアッサム種と中国種ですね。

今、店内のプーアル茶は、ほとんどが小葉種の生茶ですが、昨日は大葉種の「易武山野生小餅」を試飲しました。これは2000年のもので、まだ若い色をした125gの手ごろな餅茶なんですが、樟香が感じられるにもかかわらずプーアル茶特有の苦味や若い生餅の刺激味がさほどなく、とてもまろやかな風味でした。大葉種は、熟成を経ても小葉種より甘味が強く、やわらかい風味なのですが、それだけに若い時期に飲んでも、とてもおいしいように思います。

興味のある方は店頭でお出ししますので、お申し付けくださいね。

産地の息吹 > 中国・台湾 | - | -2003.09.13 Saturday

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