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ダージリンの生産がストップしている件についてあまり国内のニュースでは報道されていませんが、実はダージリンでは今、大変な事態が巻き起こっています。この一か月以上、ダージリンの全農園で生産がストップしているのです。 きっかけは、西ベンガル州の義務教育課程において、ベンガル語の履修が必修となったことでした。ダージリンエリアには、ネパール系の住民が多く、インドの多彩な公用語のひとつであるベンガル語の学習を強制されたことに反発して、無期限のゼネラルストライキが発令されたのです。 6/13には、これを受けてすべての商店がシャッターを閉め、農園もすべて操業を停止しました。ストライキは過激化し、ダージリンエリアの州としての独立を目指す大きな動きとなりました。西ベンガル州からの分離独立を目指す勢力は軍や警察と衝突し、死傷者も少なからず出ている状況です。こうして一か月が過ぎ、ダージリン全体で、生活に必要な物資が枯渇するような状況に陥っています。 このような状況の中で、当然のことながら紅茶産業は大打撃を受けています。もともと遅れていたセカンドフラッシュは収穫が完全にストップしました。手元の資料を見る限り、ピーククオリティのダージリンのサンプルは2週間分しか届いていません。現段階で、このような状況がいつ打開され、好転するかは定かではなく、少なくとも8月半ばまでは、生産が再開されることはないようです。 農園の人々をはじめ、ダージリンのすべての人々は、このような事態にあって、当然のことながら苦境に苛まれています。また国内外のバイヤーも、このような状況下で満足な買い付けができなかったところも少なくないと聞きます。ダージリンの相場は跳ね上がり、直近のオークションでは多少なりともセカンドフラッシュの個性があるものは、普段の倍以上の価格で取引されたようです。まずは一刻も早く、事態が解決し、ダージリンをめぐるすべての人々に平穏が訪れるよう、祈りたいと思います。 なおジークレフに関しては、おかげさまでこの事態が勃発する以前に、あらかたの買い付けを終えることができていたので、入荷には全く影響はありませんでした。加えてストライキの第一報後も、意欲的に買い付けを行いました。結果として、質量ともにとても充実した買い付けができたと自負しています。 今年も変わらず、極上のダージリンはここにあります。今週末から順々にご紹介していきたいと思いますので、どうぞご期待ください。 産地の息吹 > ダージリン | - | trackbacks (0)2017.07.18 Tuesday TRACKBACK URI
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