セカンドフラッシュ買い付け雑感

ダージリンセカンドフラッシュの買い付けも最終盤を迎えています。もう多くの農園は、セカンドフラッシュのシーズンを終えたと認識していることでしょう。そんな中でも、一度ピークが去った後に、この時期になってクオリティをあげている農園も見受けられ、天候不順の影響を感じさせます。

今季のセカンドフラッシュの中で、大変苦戦したのはクローナルのダージリンです。フルーティーな香気とつややかな口当たりを身上とするクローナルについては、このセカンドフラッシュの時期はほとんど買い付けたいと思うものを見出すことができませんでした。

相対的にいえば、私が見た中で健闘していたのはプッタボン農園で、こちらについては、香りがある程度のった品を複数産出していたと思います。また、ゴパルダーラ農園のWT-11については、ジークレフの求めている個性とは違い、ファーストフラッシュのような特徴を備えていたので見送ったのですが、香りはピカイチであったといえるかもしれません。

すべての農園をフォローできていたわけではないので、私の知らないところで非常に良いクローナルが産出されていた可能性もないとは言えませんが、ジークレフで何百種類とテイスティングした中で、買い付けに至るクローナルが現在のところひとつもないのは事実です。

中国種のについては状況はだいぶましで、産地からは去年よりずっとよかったとの声も聞かれます。特に味わいの充実ぶりについては、近年でも目を見張る水準のものが少なからずありました。これはダージリンが産地全体として、オーガニックへの意識が高まっていることと無関係ではありません。

香りについては、豊作だった2008年の水準とまではいきませんが、最終的な満足感という意味合いでは、完成度の高いお茶も少なくはなかったと言えるかと思います。特にサングマ農園、リシーハット農園、プッタボン農園、オカイティ農園などについては気になるお茶がいくつもありました。2010年の作柄は、例年とは違う特徴的な傾向を持っていますが、それも今年の持ち味としてお楽しみいただければ幸いです。

産地の息吹 > ダージリン | - | trackbacks (0)2010.07.04 Sunday

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