私事で恐縮ですが、正月にロンドン…

私事で恐縮ですが、正月にロンドンに行ってきました。
もちろんジークレフの紅茶を持参してです。

よく「英国の水は紅茶に合う」といわれるのですが、実際はどうなのか、自分の飲みなれたお茶ではいり方を確認したかったのです。

結論から言うと、「日本の水のほうがずっと香りが立ち、英国の水のほうが渋みが出にくい」という、予想されたとおりのことが確認できましたが、細かく見ていくともっといろいろあることがわかりました。

英国の水でもある程度は出てくれる香り成分と、ほとんど出てくれない香り成分があること。英国で紅茶を淹れるにあたって、重要な甘味成分とそうでもない成分があって、それは日本の水質のときのそれとは少々違うこと。そうしたことの帰結として、英国で紅茶を飲む人にとって、鮮度さえよければ、(私の価値観に沿った)質の高いお茶はあまり必要ではないことがわかってきました。

おそらく日本で飲む極上のダージリンのあの香りは、少なくとも英国では再現不可能です。ここ10年での日本の紅茶文化の深まりは目を見張るものがありますが、その背景には、紅茶に向く良質な水の存在もあるのだと気づかされました。

お茶を知る > 淹れ方・楽しみ方 | - | -2006.01.13 Friday